「共助まるかじり実践塾」は、共助コーディネーターとして、これから県内で活躍していきたい人のための2日間の集中講座です。人生100年時代を迎え、これからの人生において地域での出会いややりがいを大切にしたい人が、市民活動やNPO等の支援活動に必要な知識やスキルを座学で学んでいくための講座です。2日間の講座を通じて、将来の活動現場で活かせる受講者同士の横のつながりをつくることも目指しました。
共助から考える「これから」の地域社会
【講師】埼玉県共助仕掛人 藤井美登利 氏
講師自らが行っているNPO活動(NPO川越きもの散歩)の紹介から、県内における共助の多彩な事例紹介がありました。共助(社会)を担うひとつのカタチとして、市民活動やNPOの活動があることや、それらの具体的な活動イメージを事例とともに分かりやすく説明していただきました。本塾の土台となる「共助」について参加者の共通認識をつくることができました。
100年人生を考えるワークショップ
【講師】共助コーディネーター養成講座実行委員会 市川潤
書籍「LIFE SHIFT」を例に、100年人生におけるそれぞれのライフステージでの振り返りを行いました。「私のライフシフト」というワークシートが配られ、参加者それぞれが“すきなこと”や“できること”を振り返り、グループセッションではお互いの自己紹介を行いました。その後、型を使って自身の思いを整理するための「自己紹介シート」が配られ、再度ブラッシュアップされた自己紹介をグループ内で行うことで、参加者同士の交流を深めていきました。
押さえておきたい市民活動・NPOのリアル
【講師】共助コーディネーター養成講座実行委員会 市川潤
多くの人に誤解されている「市民活動」や「非営利活動」の本当の意味を丁寧に読み解いていくかたちで講義が進められました。また、講義の後半ではNPO法人を取り巻く現況やさまざまな課題(組織運営や資金調達、活動場所等)についても説明がありました。最後に地域のソーシャル・キャピタルを育てる市民活動の有用性や共助社会の可能性についての話があり、共助コーディネーターとしての活動の基礎となる前向きなメッセージが伝えられました。
いろいろあります、資金調達
【講師】株式会社サーチフィールドFAAVO事業部 遠藤博之 氏
「今知りたい!クラウドファンディングの仕組みと活用術」と題し、クラウドファンディングの仕組みや成功事例等について県内のプロジェクトを中心に紹介がありました。クラウドファンディングのはじめ方だけではなく、プロジェクトを成功に導く細かなコツやノウハウ、心構えについても説明があり、共助の活動を支えるための資金調達の新たなトレンドについて理解を深めることができました。
知らなきゃ損する行政のトリセツ
【講師】城西大学経済学部客員教授 勝浦信幸 氏
市民活動団体やNPOが直面する「行政との連携の難しさ」については、行政の仕組みをよく知らないことが原因であることもあります。元・行政職員としての知見や経験を踏まえ、計画から予算編成の仕組み、行政の持つ資源等、協働のパートナーとしての行政の実態を説明していただきました。後半は、大学と行政との協働事例や、地域における多様な主体の「つながり」の重要性について説明があり、行政とともにつくる地域経営について理解を深めることができました。
コーディネーター交流会
【講師】共助コーディネーター養成講座実行委員会 生越康治
2限目に作成した「自己紹介シート」をもとに、会場全体での交流が図られました。発表を通じて自分の活動を伝えた人、思いをまとめた人、仲間を見つけたい人、参加者それぞれがお互いの思いに興味を持って、思いを伝えることができました。コーディネーターとして今後もつながっていけるきっかけとなる場となりました。